これまで男性中心のイメージが強かった東急ハンズだが、キッチン用品や手芸の品揃えを豊富にしてきた上に、さらに美容用品のラインを強めることによって女性客取り込みを加速させている。資生堂やコーセーなど、化粧品会社の販売ブースほどの世界観を構築するのは難しいが、ハンズならではの品揃えの豊富さと、商品知識豊富なスタッフを配置することで強みを活かすことはできる。
ハンズには、他の小売店と違い「行けば何か面白いことが待っている」ような期待感がある。「何かを買おう」という目的ももちろんあるが、想定していない面白いものに出会えそうだから、足が向く。この「ワクワクを感じる」ことに本来男女差はなさそうだ。
単純に考えて、世界の半分は女性である。御社が今までこの女性客の獲得強化をしてこなかったとしたら…これは単純に売り上げが2倍になるチャンスではないか。ちょっと短絡的すぎるかもしれないし、そうカンタンには方向転換できないかもしれない。しかし時に今までのターゲットの真逆を考えてみるのも、思わぬ旋風になるかもしれない。