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ブランドは誰が作るのか?その答えは・・・

ブランディングを考える上では、その軸となる「ブランドとは何か」について理解をしておかなければなりません。「Brand」+「ing」がブランディングだからです。

早速ですが、皆さんに質問です。
「ブランドとは何ですか?」

  • 高級品のことでしょ!
  • 企業がつけた商品名のことじゃないの?
  • みんなが知っているモノのことでしょ?

こんなふうに答える人も多いのではないでしょうか。
一見、正しいように思えてしまいますが、実は「ブランド」は目に見えるものではないのです。しかも、「ブランド」は企業が創り上げていくことができないものなのです。
「え?そうなの?」と不思議に思う方も多いかもしれません。
ここにもヒトの認識(※思い込み)が存在します。それは、『自分たちで強固な「ブランド」を創ることができる』と言う思い込みです。

かの有名なフィリップ・コトラー教授は「ブランドとは、個別の売り手または売り手集団の財やサービスを識別させ、競合する売り手の製品やサービスと区別するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはこれらの組み合わせ」と定義されています。
これは「売り手」、つまりは企業側からみた「ブランド」です。では、消費者側からみた「ブランド」とは何か。その違いについて解説します。

結論:「ブランド」は○○が創る!

結論から言うと、「ブランド」は消費者の頭の中で創られます。

誤解のないようにお伝えしておくと、例えば「ブランド」のコンセプトやキャッチコピーやロゴ・デザインといった表層的なモノを企業が作ることはできます。ただし、それは単なる形でしかないと言うことです。

・ハンバーガーと言えば?

皆さんそれぞれの頭の中に思い浮かんだ企業や商品があると思います。以下の質問沿ってイメージを深めていってください。

  • 企業名・商品名は何ですか?
  • どんなロゴをしていますか?
  • どんなパッケージで何色ですか?
  • どんな社会貢献をしていますか?
  • どんなイメージですか?強そう?優しいそう?
  • 人物に例えると男性的ですか?女性的ですか?
  • ・商品の味は?値段は高い、安い?

皆さんの頭の中に思い浮かんだ「何か」は、「一つの共通した何か」でしょうか?
ご想像の通り、そんなわけないですよね。個々に思い浮かんだ「何か」は異なっているはずで、それが「ブランド」と言うわけです。

企業側と消費者側で違う「ブランド」の正体とは

企業側が伝えようとしている「ブランド」と消費者側に伝わっている「ブランド」には違いがあるというがお分かりいただけたと思います。ではこの違いの正体は何なのか?それは【BI】について理解すれば解決します。

何の略称かと言うと、
・企業側の【BI】: Brand Identityの頭文字
・消費者側の【BI】: Brand Imageの頭文字

つまり、企業側がいうブランドとは【Brand Identity】を意味し、消費者側がいうブランドとは【Brand Image】を意味します。
Identity(アイデンティティ)とは、「自己同一性」と訳されることが多い言葉で、「自分らしさ」・「独自性」・「本質」などと意訳されたり言い換えされることもあります。Image(イメージ)はそのまま「印象」です。

企業側は【Brand Identity:自分らしさ】を伝えたいからこそ、企業ミッションやコンセプトやロゴなどを一生懸命作ります。また、CMやWeb広告においても、企業や商品の成り立ちや素晴らしさをアピールします。
一方、消費者側は企業が伝えたいことを受けて、企業や商品のイメージを膨らませることになります。膨らませる過程において、自身が期待することや自身が経験したことや自身に蓄積された体験などの「ヒトの認識」が影響します。この時の差が生まれることで【2つのBI】になると言うことです。

【BI】が両者にとって同じモノになるために必要なこと

では、どのようにすれば両者の差をなくし【1つのBI】として「ブランド」を存在させられるのか。極論を言えば、両者の差がなくなることはありません。ただし、限りなくその差を埋めていくための努力はできます。それが『時短ブランディング』です。
『ヒトの認識』に着目することで企業が伝えている【自分らしさ】がどのように伝わっているのかを理解し、差を埋める活動としてブランディング戦略に落とし込むことができます。【自分らしさ】を伝えるためにも、『時短ブランディング』に取り組みましょう。

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