経営者の場合、リスク管理・リスク対応・リスク軽減といったこと
は常に考えていることです。
実は、従業員の方々も仕事に関してさまざまなリスクがあります。
この場合のリスクとは、自分がなんらかの事情で担当している仕事
ができなくなる状態のことです。
考えられるのは、病気・事故・事件です。
自分だけでなく、家族が病気・事故・事件のために自分の仕事が
できなくなることもあり得ます。
このようなとき、自分しかできない仕事が多いと、会社は大変な
パニックになります。
業績に大きな影響を与えてしまう場合さえあります。
リスクをゼロにすることはできませんが、リスクを軽減すること
はできます。
今回は、従業員のための仕事でのリスク軽減の方法について
ご説明したいと思います。
方法は基本的には次の2つです。
①マニュアルをつくる
②機会をみて、相手の負担にならない程度に仕事の一部を手伝ってもらう
①については、どの企業でも行っていることなので、とくに補足説明は
ないのですが、操作が必要なものについては定期的に見直しが必要です。
いざ使おうとしたら、現在の画面と全然違う過去の画面が記載されていて
役に立たないケースがあるからです。
また、マニュアル作りで犯しやすい間違いは、一度作って終わりにして
しまうことです。
気づいたら修正するという作業を時間を見つけて短時間、頻繁に行うという
やり方が、一度に全部を加筆・修正するやり方よりも圧倒的に負担が少なくて
済みますし、マニュアルを使う必要が出た際の相手の役立ち度も高いです。
②については、自分のリカバリーをしてもらえる、仕事のつながりがある
人に対して、一部でもよいので自分の仕事のことをわかっておいてもらう
ということです。
これによって、突然、自分(and/or家族)が病気・事故・事件などで仕事
ができない状態になったときにも、完全ではないものの、ある程度自分の
仕事内容をわかっている人が対応できるようになります。
ある程度の「程度」が低くても、ゼロよりははるかにましです。
本当にある日突然、全くかかわったことがない仕事を任せるのは、任された
相手に大きな不安と負担を与えますし、それが社内で完全に処理できれば
まだよいですが、お客様とのトラブル要因になる場合は大変です。
自分しかできない仕事がある方は、実践することを強くお勧めします。
本日はこれまでです。