レッドオーシャンの市場、もしくはニッチな市場で、強力なブランドアイデンティティの確立は企業・商品・サービスの認知向上には不可欠です。
しかし、効果的なブランディング戦略を立案・実行することは容易ではありません。
ブランディング会社へ依頼するには予算がないし、自分たちで進めるほど社内人材でブランディング戦略に精通しているものはいない。。
Amazonでブランド戦略の書籍は買ってみたものの、内容がちんぷんかんぷん。。
そのような会社は多いのではないでしょうか?
そこであなたにお勧めしたいのが、AIの活用です。
<その他の関連ページ>AI活用に躊躇している会社のための利用ガイド
2024年4月現在、有名なOpenAIのChatGPTや、GoogleのGemini、MicrosoftのCopilot、AnthropicのClaudeなどが一般的に使えるAIツールとして出ています。
(参考までに、当社でChatGPTとClaudeの併用をしていますが、Claudeは日本語と相性がよく、書いてくれる文章もChatGPTよりも自然な文体が生成されます)
さて、AIを用いたブランディングの第一歩は、ブランド価値と消費者の嗜好の分析です。
AIは膨大な消費者データを処理することができるため、行動パターンや購買習慣、SNSでのやり取りなどのデータをもとに消費者の嗜好を把握することができます。
その結果、ターゲット顧客層の属性にマッチするように製品・サービスを改善するか、ターゲット層の選定をもう一度見直す必要性が生じる場合も出てくるでしょう。
つまりAIで解析された情報をもとに、ブランド価値をターゲット層に合わせて調整し、効果的なマーケティング戦略を立てることが可能になるのです。
消費者の細かいデータがない、という会社であればWEBサイトの解析をAIにやってもらうのも良いと思います。
例えば、弊社ではChatGPTとGA4を連携させて、属人的な解析以上の仕事をさせています。
GA4の場合、データ自体は共通ですが、そこから読み取れることは、経験値によって
異なるという結果になってきます。
要は10人アナリティクスの解析をする人がいれば、10人ともそこから導き出される改善方法は違うということもありえるということです。
ChatGPTとGA4データから導き出される回答例:
- SNSでは非常にうまくいったが、検索では結果が悪かった記事は?
- 過去の記事のうち、エンゲージメントは平均より高かったが、トラフィックは平均よりはるかに低かったのは?
- SNSで最も良い結果を出した記事のうち、そのタイトルに共通するものは何か?
- 検索とSNSでうまくいった記事のタイトルの違いの検証。
ぜひChatGPTとGA4の組み合わせやってみてください。
(弊社では顧問型コースのお客様にはやり方のインストールしています)
さて、あなたがもう少し会社のブランドに関して進んだAI活用をしたいと思うなら、
AIを活用した魅力的なブランドストーリーの作成が挙げられます。
AIによるコンテンツ生成は、強力なブランド・ナラティブを創造するのに大変役立ちます。
ナラティブ:narrativeとは「物語」「語り」のこと。
ドラマとかでは「ナレーション」と言いますね。では、物語は通常ストーリーでは?と考える人も多いと思いますので、ナラティブとストーリーの比較も解説します。
「ストーリー」と「ナラティブ」は、どちらも物語を指す言葉ですが、その意味合いには違いがあります。「ストーリー」は、物語の内容そのものを指します。
登場人物たちを中心に、物語の始まりから終わりまでの展開が描かれます。この場合、物語を語る人(語り手)や聞く人(聞き手)は、物語の外側に存在しています。つまり、ストーリーは登場人物たちの経験や冒険を客観的に伝えるものなのです。
一方、「ナラティブ」は、語り手自身が紡ぎ出す物語のことを指します。この場合、主人公は登場人物ではなく、物語を語る話者自身になります。
つまり、ナラティブは語り手の視点から見た物語であり、語り手の経験、感情、考えが織り交ぜられています。ナラティブは、語り手の主観的な視点から物語を伝えるものなのです。
簡単に言うと、「ストーリー」は登場人物を中心とした客観的な物語であり、「ナラティブ」は語り手自身を中心とした主観的な物語だと言えます。
だからドラマのナレーションと同じなのです。
さて、ブランド・ナラティブの話に戻ります。
消費者の嗜好やトレンドを理解したAIは、ターゲット層に刺さるトピック、テーマ、キーワード、フレーズを特定し、パーソナライズされた関連性の高いコンテンツを生成することができます。
これにより、様々な顧客接点のチャネルで一貫したブランドメッセージを発信し、ターゲット層との関係性を深めることができるのです。
実際に、すでに多くの大手企業がAIを活用したブランディング戦略を実行しています。
- コカ・コーラは「Share a Coke」キャンペーンでAIを使ってパーソナライズされたラベルを作成し、消費者との個人的なつながりを創出
- Netflixは、(知っている人は多いですが)ユーザーの行動・視聴パターンを分析し、一人一人に合わせた作品推奨を行うことで、利便性と満足度の高いサービスを提供
※Family契約していても、全然違う作品がリコメンドされるのは、AI活用しているからです。
- ナイキはAIを活用して、顧客のニーズに合わせたカスタムシューズを提供するサービスを開始し、ブランドロイヤルティの向上に成功
このように、AIはブランディングに大きな影響を与えています。
結局何をしているかといえば、AIを使ったデータ分析、コンテンツ生成、パーソナライズ体験の提供などを通じて、ターゲット層との関係性を深め、競争優位性を確立するための強力なツールとしているということです。
まだブランディングに踏み出せていない皆さんには、ぜひAIの力を借りることをおすすめします。
GA4の分析からでもいいではないですか?
その後にブランディング×AIでも大丈夫です。
最終的にはAIを活用することで、効果的なブランド戦略を立て、消費者との絆を深め、ビジネスの成功につなげることができます。
今こそ、AIは別の業界の人が使うもの、という食わず嫌いをやめ、AIとブランディングの可能性に目を向け、自社の成長につなげていく時なのです。