ブランディングと競争優位性

ブランディングと競争戦略の位置関係

ライバル企業との競争に勝ちたい、そもそも負けている。
そのような相談をよくいただきます。

その後必ず一緒に「うちの商品に競合商品と比べて遜色はないのですが」、「うちの会社の方が歴史があるのですが」「うちのサービスの方がよいのですが」

これは全部間違っています。

  • 弊社は……
  • うちは……
  • 私は……

主観的な考え方ばかりなのです。

自社に誇りを持つことはよいことです。
自社の商品・サービスに自信を持つこともよいことです。

しかしながら、潜在顧客は同じように認識してくれていますか?
少なくとも既存顧客と同レベルぐらいの、あなたの商品・サービスのベネフィットに対する意識を持たせることができますか?
これがブランディングなのです。

競争優位性を高めるブランディング

「競争」は、組織が「社会=市場」において経済活動を行う際に、必ず発生します。 この不可避な「競争」において、競合者より優位に立つためのシナリオが【競争優位性を高めるブランディング】です。

間違ってはいけないのが、広告の代わりに行うのがブランディング、というものではありません。
ブランディングは、競争優位性を持つための競争戦略をより有利に進めるために構築するものであり、両者は「クルマの両輪」とも言うべき関係にあります。

一旦潜在顧客に対するベネフィット(弊社は提供価値と呼びます)が構築できてしまうと、それは「資産」になります。
広告は終了すれば、そのまま効果は終わります。(効果があるか疑問ですが)

ブランド構築を行えば継続的に収益の元となります。
考えてみてください。

  • 価格競争に陥らない
  • 業者呼ばわりされない
  • 今までの商圏以外のエリアから声がかかる
  • 無理な営業を行わなくても顧客が理解し、近づいて来てくれる
  • 説明を少なくしても、あらかじめあなたの会社の魅力に気付いてくれる

etc

ブランドを構築することは、競合他社より「かっこよくする」「イメージをアップする」ということではないのです。
あなたの会社・商品・サービスのベネフィットを、必要としている顧客に対して見える化させることなのです。
これを大前提として、今後のベレネッツのブランドコンサルティングは、組織の競争戦略の構築からスタートする、というプロセスを踏むことになります。

組織、或いは企業が構築すべき戦略は、上記以外にも財務戦略や人事戦略など多岐にわたります。
ベレネッツはブランドコンサルティングを業務としますので、ブランド構築に関わる戦略の検討は行いますが、ブランド構築に影響を及ぼすことのない戦略課題については、業務範囲外とします。

著者・文責 (Author / Responsible for the text)

平松誠一 (Seiichi Hiramatsu)

NTTドコモ出身。在籍時は一貫して広告宣伝・マーケティングに携わる。 1996年NTTドコモを退社。独立後の現在は、株式会社ベレネッツの代表取締役。
ドコモ時代より、年間150億以上の広告費を運用する経験を持ったが、NCC(新たに参入してきた携帯電話、ポケットベル業者)にボロ負けし、その結果から「今の時代、PUSH的かつマス媒体での戦術は効果なし」との認識を持つ。
以降はこれらの手法を反面教師とし、「引き寄せる」+「再現性のある」ブランディング+マーケティング事業に25年間以上携わっている。
重要なことは、ブランディングはロゴを作ったり、イメージチェンジをすることではなく、ターゲット層に刺さる認識を構築することだと考える。

Useful Contents

お役立ちコンテンツ

すぐ動きたいという方への無料サービス

上部へスクロール