代表ダイアリー

地銀が苦境と言われていますが、マーケティングの力で復活できるかも

投稿日:2019-09-27 更新日:

“人口減少とマイナス金利「地域金融」の生き残り方”
毎日新聞 2019/9/10

“地銀経営、なぜ厳しい?地方経済停滞・低金利が打撃”
日本経済新聞 2019/9/8

“地方銀行7割が減益 収益モデル崩れ、日銀への恨み節も”
朝日新聞 2019/5/19

“地銀の6割 10年後赤字 日銀試算「再編も選択肢」”
日本経済新聞 2019/4/17

信金、信組も含めて、地方の金融機関の経営環境が厳しい、と言われる記事が多くなってきました。

ブランディング・マーケティングのプロからすれば、「え?****があるのにもったいない・・」という感想が浮かんでいきます。

また当社は地方金融機関向けにブランディングをした経験からも、「こうすればいいのに」と思うこともあり、金融論ではなく、マーケティング戦略で地銀の活性化をお話ししようと思います。

そもそも”マーケティング”とはどんな意味?


昔から何度も触れていますが、マーケティングの意味は「市場調査」ではありません。
それは「マーケティング・リサーチ」です。

このサイトには何度も触れていますが、マーケティングとは「売れる仕組みを作ること」。
つまり、マーケティングを行えば、テクニカル的には「最も売りたい商材」に顧客を自然に導くことができるのです。

最も売りたい商品=バックエンド商品です。

金融機関で”バックエンド”とは何か?

融資(デット)ですよね?
投資(エクイティ)も商材として持っているのであれば、これもバックエンドになります。
(昨今では、デットではなく、エクイティも取り組む地方金融機関が増えてきましたが、まだまだメガバンクVCや大手VCの追随で自己判断して投資している例は少なく感じますが。)

マーケティング戦略をうまく取り入れることができれば、バックエンドが「自然に」取れるのです。

そんなうまく融資が取れるわけない、投資先が見つかるわけない、という声が聞こえそうですね。
それはいまだに能動的な営業をしているからです。

営業は英語でSelling。マーケティング(Marketing)と全く逆方向です。
営業はPUSH、マーケティングはPULL。つまり、PUSHでは相手は攻略できないのです。

PULL=共感。共感される仕組みとはコネクションがあることが前提


最終的に取りたい商材を「バックエンド」と言うのであれば、入り口はなんと言うのでしょう?

それはフロントエンドです。

フロントエンドがなければバックエンドに行きません。
全てのビジネスで最初からバックエンドなどありえないのです。
(事業によっては、フロントエンド→ミドルエンド→バックエンドという複数のレイヤーがあるものもあります)」

地銀で言えば、突然融資希望の企業が降って湧いてくるようなことはないのです。

ではフロントエンドの例はどんなものがあるのでしょうか?
英会社学校であれば、体験入学。
製造メーカーであれば、サンプルお試し
コンサルティング会社であれば、無料相談
医療サービスであれば、無料カウンセリング
我々であれば、簡易企業診断

全てが無料、というわけではありません。有料でも十分にフロントエンドは成り立ちます。

このフロントエンドを計算づくで攻略するのがマーケティング戦略の1つです。
BtoCでもBtoBでも収益を伸ばしているところは、アポなし営業や、テレアポ、広告、DMなどには頼りません。計算づくのフロントエンドマーケティング戦略を取り入れているのです。

さて、現在の地銀の場合のフロントエンドはなんでしょうか?

・ビジネスマッチングフェア
・特定の業種向けの勉強会
・M&A/事業承継相談会
・創業相談会
などなど

果たしてうまくいっているでしょうか?

弊社も講演者として地銀のフェアに呼ばれることもありますが、どうもやり方が間違っているのです。

人は多く集まっています。みんな真剣です。セミナー講師も有名人です。
でも帰結点がなんだかふんわりしているのです。

地銀が行うビジネスマッチングフェアの目的が「集客」ではダメ


地銀が行うビジネスマッチングフェアなどのどこかの場所を借りて行う催し物の最終目的がほとんど「集客」になってしまっている感がします。

確かに地方の雄というプライドもあり、「集客数」は気になるところですが、目的を「成果」にすれば、集客数など怖くありません。

成果とはなんでしょうか?
・融資/投資先の獲得
・経営陣から信頼(結果、他の金融機関からのメインバンクのスイッチング)
・信託、不動産などの他の金融機能の利用
などです。

これらを獲得するにはフロントエンドが徹底的に重要になるのです。
それがなぜか「成果」が目的ではなく、「催し物を行うこと」や「集客数」が目的になってしまっているのです。

List is King. 地銀が持っている企業リストは既にフロントエンドとして機能します。


頭の方に” 「え?****があるのにもったいない・・」という感想”がある、と言う話をしました。
****は「見込み客リスト」です。
見込み客リストはすぐにはバックエンドの商品にはつながりません。
でも、温めていけば確実に熱くなっていかせることはできます。

今、事業承継セミナーが地方の金融機関が多く行われています。
M&Aのプロの会社を招いてビジネスコラボをやっていますよね?

地銀単体でM&Aのネタがない、仕組みがなかなか説明できない、トランザクションも経験がない、と言うことであればアウトソーシングしますよね?

同じです。
地銀のフロントエンドの孵化には、マーケティング/ブランディングのプロを呼んでもらえれば良いのです。

それがベレネッツです。
ブランディング会社では全くない「経営コンサルティング機能のあるブランディング会社」です。

400社以上の経営改善を行ってきた担当者もおりますし、上場企業の顧客案件では、企業側/メインのメガバンク/監査法人との会議にもビジネスモデルの解説のために出席経験もあります。

地銀はフロントエンドで活性化できます。
そもそもそこまで見込み客のリストを持っていることが「普通の企業」ではありえないことですから。

NDA締結後、密かにご相談が可能です。
https://corporate-branding.jp/apps/contact

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