BtoBマーケティングの基礎知識

「BtoBマーケティング?難しそうだし、うちには関係ないかも…」
「BtoBマーケティングって営業活動と同じでは?」

そう思っていませんか? その考えが、貴社のビジネスの成長を妨げていると断言できます。

驚くべき事実をお伝えしましょう。

BtoBマーケティングを効果的に実践している企業の87%が、わずか1年で売上もしくは顧客獲得数が30%以上改善しているのです。(2023年度弊社の顧客の事例)

アメリカでは、約58%のBtoBマーケティング担当者が、2023年にはコンテンツマーケティングの取り組みによって売上と収益が増加したと報告しています。このことは、コンテンツマーケティングがBtoB企業の売上成長に大きく寄与することを示しています(出典:Semrush)

またBtoB企業の56%がデジタルマーケティングに予算を割り当てており、この投資がリードとコンバージョンの促進に重要な役割を果たしています(出典:Smart Insights)

このページでは、BtoBマーケティングの基礎知識をお伝えします。これを理解するだけで、貴社のビジネスの未来が大きく変わる可能性があるのです。

※こちらも併せてお読みください

 

BtoBマーケティングは業間の絆を創り出すエンジン

BtoBマーケティングとは、一言で言えば「企業間の絆を創り出すエンジン」です。

エンジンがなければ動きません。ただ営業活動だけとか、展示会活動だけとか、WEBサイトだけと言うのはすごく小さなエンジンなのです。エンジンが小さければ動力も小さくなります。つまりもたらされる結果も小さくなるということです。

間違っていただきたくないのが、BtoBマーケティングは単なる商品やサービスの売り込みではありません。貴社を顧客企業のビジネスパートナーとしての信頼関係を築き、互いの成長を支援する。そんな深い関係性を構築するためのマーケティングなのです。

その主な目的は以下の3つです:

1. 見込み顧客の獲得:

質の高いリードを効率的に集めます。(※リードとはBtoBマーケティング用語で新規顧客リストのことを言います)

2. 信頼関係の構築:

長期的なパートナーシップを築きます。(つまり簡単にライバルにスイッチされない関係性です)

3. ブランド価値の向上:

業界内での評価を高めます。(業界内の評価ばかりでなく、求職者にも評価が高まるので採用も格段に変わります)

さて、BtoBマーケティングには、BtoCマーケティングにはない特徴があります。

まず、意思決定プロセスが複雑です。

ある製造業の経営者、田中さんの例を考えてみましょう。新しい生産設備の導入を検討する田中さん。その決定には、財務部門、技術部門、現場責任者など、様々な立場の人が関わります。全員の合意を得るまでに、数ヶ月、時には1年以上かかることも珍しくありません。

さらに、ベレネッツの顧客にもよく話しているのですが、意思決定プロセス以外に「理解の深さ」も複雑です。導入を検討している中心の田中さんは知識も豊富で、なぜ導入すべきなのか、なにが現在の問題なのか、どれくらいのコストなのか、などはパッと浮かぶかもしれません。ところが代替の生産設備メーカーを探す際には、部下の吉田さんが担当する可能性が高いのです。吉田さん自体は経営者の田中さんほど知識もなく、熱意がない状態でなんとなくネットで探す状態かもしれません。そうなるともしかすると、それほど知識を持っていない吉田向けのBtoBコンテンツがないだけで、その吉田さんの知識レベルの差で、ベストオブベストである貴社が選ばれないという事態になるかもしれないのです。

次に、専門性の高いコンテンツが求められます。

表面的な情報では、専門家である顧客を納得させることはできません。業界特有の課題や最新のトレンドを深く理解し、価値ある情報を提供する必要があるのです。

ベレネッツがよくお話しするのが、MeメッセージとYouメッセージです。Meメッセージとは貴社を中心にしたコンテンツ発信のメッセージになります。

例えば、「弊社は創業50年の経験でものづくりをしています」とか「次の***の世界に向かって」とか「弊社の****はずっと顧客様に支持されております」というコピーです。

逆にMeメッセージは「****を体験することができる」「貴社は〜〜〜を改善できる」「貴社は〜〜〜の問題を〜〜〜で解決できる」というように顧客起点でのメッセージのことです。専門性が高いメッセージでも、顧客起点でなければまず誰でも反応しません。

BtoB企業で多いのが「自分自慢」のコンテンツが本当に多いと感じています。

そして最後に、セールスサイクルが長いのも特徴です。

初回の接触から契約締結まで、平均で6〜12ヶ月かかるといわれています。この長い期間、一貫したコミュニケーションを取り続けることが重要なのです。

まず貴社が検討に上がったとして、その後に数ヶ月かかることもザラです。さらに複数名が上述の通り検討する段階があります。この時にWEBサイトだけ、とかでは完全に情報は少ないと思います。WEBサイト、動画、PDF、印刷物、オウンドメディア、ミニセミナーなどBtoBマーケティングのコンテンツが増えれば増えるほど、貴社に対する知識は豊富になり、忘れ去られることはなくなるのです。

つまりインパクトですね。

なぜBtoBマーケティングが注目されているか?

それは、BtoB企業を取り巻くビジネス環境が劇的に変化しているからです。今までは系列であれば問題なく仕事が降ってくると言う常識が崩れ、新興の企業はどんどん別業界から入ってくるという中で、「貴社を選ぶ必然性を上げること」が重要な課題になってきているのです。

他にも・・

1. デジタルトランスフォーメーションの加速:

コロナ禍を経て、オンラインでの情報収集やコミュニケーションが当たり前になりました。これはどんな地方に行っても同じで、経営者はみんなZoomなどのオンラインツールが使えるようになっています。

2. 競争激化と差別化の必要性:

グローバル化により、競合が世界中に広がっています。製品やサービスの差別化が難しくなる中、マーケティング力が重要な差別化要因となっています。つまり、スペックだけでは勝負でき図、「ベネフィット」、つまり顧客に対してどのような価値を生み出せるのかが勝負になっています。

3. 顧客ニーズの変化:

バイヤーは、営業担当者に会う前に、すでに70%の購買意思決定を済ませているというデータもあります。早い段階からの情報提供が不可欠なのです。カスタマージャーニーでいえば情報収集段階、検討段階で絶対にTOPにいなければならないのです。

4. データドリブンマーケティングの台頭:

少し難しい言葉ですが、テクノロジーの進化により、精密なターゲティングと効果測定が可能になりました。ベレネッツでは、さらにAIも駆使し、完全にターゲットペルソナを明確にしたり、その後の戦術でもAIによりコンテンツを構築していきます。

  

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い

あまり触れる必要ないことかもしれないですが、ここで、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングとの違いを整理しておきましょう。

1. ターゲット層:

 BtoBは企業や組織、BtoCは一般消費者が対象です。

2. 意思決定プロセス:

 BtoBは複数の意思決定者が関与し長期的、BtoCは個人の判断で比較的短期的です。

3. コンテンツ:

BtoBは専門的で詳細な情報および体験価値、BtoCは感情に訴えかけるものが効果的です。

4. 販売サイクル:

BtoBは長期的で複数回の接触が必要、BtoCは比較的短期的で衝動買いも多いです。

5. 関係性構築:

 BtoBは長期的なパートナーシップ、BtoCはブランドロイヤルティが重要です。

BtoBマーケティングの基本戦略とは

最後に、BtoBマーケティングの基本戦略をご紹介しましょう。ベレネッツの場合、ここに非広告型マーケティングという効果絶大なオリジナルのメソッドを活用しています。

マーケティング事業においてコアとなるメソッドが「非広告型」です。
非広告型とは、ベレネッツが2000年初頭に作った造語で、一言で言えば、広告を行っても、マーケティング活動を行っても、「売り込みっぽく」感じないことを表します。
つまり売り込みと感じないため、「惹き寄せる」ことができるメソッドなのです。
AIもマーケティング戦略にすでに取り入れており、コンテンツ制作において相当数のオリジナルのプロンプトを持っております。

1. ターゲット企業の明確化:

理想的な顧客プロファイルを作成します。この際に徹底的な事前リサーチを行い、自社の製品・サービスでベネフィット(顧客体験価値)が上がるターゲットを複数出していきます。ベレネッツの場合、この時点で企業側が想定していなかった全く新しいターゲット層が出てくることも多々あります。また同時にAIを駆使し(ベレネッツのオリジナルのAIプロンプト)、その製品・サービスを求める顧客の欲求などをリサーチします。

2. バイヤーペルソナの作成:

意思決定に関わる人々の特徴を詳細に分析します。ここはもちろん貴社側のデータを使ったり、顧客ヒアリングをしたりして、決定的なペルソナを作り上げていきます。「標準的なペルソナ」なんて全くいりません(マーケティングの教科書に載っているなものです)「一番購入への熱意が高いペルソナ」の作成になります。ここでも場合によってはAIの力を借りてリサーチ(ベレネッツのオリジナルのAIプロンプト)します。

3. コンテンツマーケティングの活用:

価値ある情報を継続的に提供し、信頼を築きます。ただし意味のないオウンドメディアやSNSを垂れ流しにしていても意味がありません。ベレネッツの非広告型マーケティングの場合の真骨頂は「伝わる」「惹き寄せる」です。通常のコンテンツマーケティングでもBtoB広告でも惹き寄せる部分に焦点を置きます。

4. マルチチャネルアプローチ:

様々な接点を通じて、一貫したメッセージを届けます。コンタクトポイントと呼ぶのですが、実は1企業にはコンタクトポイントが確実に50以上は存在します。それらを洗い出し、包括的な戦略とととも「なんとなくやってみた」を排除しターゲット層にアプローチすることが重要です。

5. 関係性構築:

 BtoBは長期的なパートナーシップ、BtoCはブランドロイヤルティが重要です。

  

いかがでしたか?

BtoBマーケティングの基礎知識を理解していただけたでしょうか。またベレネッツが行うエッジの効いた非広告型マーケティングもお分かりいただけたと思います。

これらの知識を活用することで、貴社のビジネスに新たな可能性が開けるはずです。

最後に、よくある質問にお答えしましょう。

Q: 小規模企業でも、BtoBマーケティングは効果がありますか?

A: もちろんです。むしろ、リソースが限られている小規模企業こそ、効率的なBtoBマーケティングが重要です。

Q: BtoBマーケティングを始めるのに最適なタイミングはいつですか?

A: 今です。競合がBtoBマーケティングに本格的に取り組む前に、先手を打つことが重要です。

BtoBマーケティングの世界は、想像以上に奥深く、可能性に満ちています。

今日から、貴社のビジネスに革命を起こしてみませんか?

BtoBブランディングのやり方

著者・文責 (Author / Responsible for the text)

平松誠一 (Seiichi Hiramatsu)

NTTドコモ出身。在籍時は一貫して広告宣伝・マーケティングに携わる。 1996年NTTドコモを退社。独立後の現在、企業ブランディング支援会社の株式会社ベレネッツの代表取締役。
ドコモ時代は、その潤沢な広告予算で業界TOPを突き進むことができると思っていたところ、はるかに広告投資額の少ないNCC(新たに参入してきた携帯電話、ポケットベル業者)にボロ負けし、その結果から「これからの時代、ブランドの支持を得るには押し込むようなPUSH的戦術やマス媒体での広告戦術は効果なし」との認識を持つ。
以降はこれらの手法を反面教師とし、「引き寄せる」+「再現性のある」ブランディング+マーケティング事業に25年間以上携わっている。
重要なことは、ブランディングはロゴを作ったり、イメージチェンジをすることではなく、ターゲット層に刺さる認識を構築することだと考える。

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