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認知度の指標の取り方(ブランディングのKPI)の解説

認知度指標(ブランディングKPI)の解説

認知度指標

企業ブランディングの顧客先から、よく以下の様な質問をいただきます。

その場合は

  • 対象となるBtoB顧客層(商品・サービスの選択に関わる人)をスクリーニングし、認知度調査
  • 対象以外にも拡げて、認知度調査(結局は採用時にも、新たな顧客を獲得するにも、一般人の認知度が関係してくる可能性もあることから)

のような調査を行います。

ただ20が21になっても、25になっても、経営陣や社員にはモチベーションの意味では「成果あり」と考えるべきでしょうが(インナーブランディング効果)、KGIとして何らかの経営指標の数値が上がって来なければ、弊社の場合評価しません。

(代表の平松がNTTドコモ時代に誰も知らない人がいない、というくらいに高認知度になったのですが、そのような認知度にもかかわらず、新たに市場参入してくる規模の小さい競合にボロ負けしています。
認知度が高い、ということで喜んでいたのは社内の人間だけです。)

【注目】認知度が上がらず困っていませんか?

ライバルに比べて・・

  • 製品や商品の認知度が上がらない
  • 集客ができない
  • 価格競争に巻き込まれている
  • 新規のお問い合わせなどが獲得できない
  • コンペで価格以外の要素でライバルに負けることが多い
  • 営業の現場ではライバルの躍進が目立つ
  • 広告を大量に出稿しているのに認知されない
    など悩みを抱えている企業の方へ


“時短ブランディング”がその解決法かもしれません

知名度20%向上と認知度20%向上では?

弊社の場合は様々な経営指標をKGIに設定し、その変化を成果の計数とします。
KGIですので、「売上」とか「利益」などの大きい項目よりはブレークダウンした経営成果に直結する数値になります。

潜在的な企業顧客からの認知度が上がって、それらの経営に直結するKGIに変化があり、(例えばお問い合わせ数やお問い合わせ数から計算した契約のcv率など)かつ、一過性のものではなく、継続的にKGIに変化がありつづける、という状態が成功と考えます。

ですから、より高い成果を達成するためには継続的なPDCAが非常に重要になります。

知名度20%向上認知度20%向上はどちらがよいか?

知名度20%向上と認知度20%向上はどちらがよいと考えますか、については、まずは弊社の知名度と認知度の定義を説明します。

■知名度とは
弊社では知名度の定義は「名前を知っている」こと。

■認知度とは
認知度の定義は、「〜〜を解決してくれる」「〜〜が抜きんでている」「〜〜の欲求に応えてくれる」という実際の事業行為が浮かぶことを言います。

認知度の方が効果が高いことは言うまでもありません。

おすすめの認知度指標の取り方

ブランディング中の様々な施策行動中に、それらの結果はどのように計ればよいのか疑問に思う方も多いと思います。

ブランディングに関しては、様々な情報があふれ、一部の内容は「概念的な」ポイントに終始しているものもあります。
インターネットで認知度を高める方法を検索すると、またまた多くの情報が出てきます。

多くに共通して挙がっていることが

  • 愛されるブランドへ
  • 知り合いにシェアしたくなるブランドへ
  • ここしかないと思ってもらえ購入に至るブランドへ
  • 顧客に価値のあるブランドへ

などです。

ところが、このような目標は記載しているにもかかわらず、「どのように計測するのか」が一切書いていないコラムも多いです。

多くの企業の場合、最終的な施策実施後の成果・結果が求められます。
ここでは認知度の結果数値の見方を解説していきます。

認知度が上がっていくにはいくつかの段階があります。
認知→親しみやすさ→検討→購入・契約→支持・代弁となります。

認知とはあなたのブランドにお客様に気づいてもらうこと
親しみやすさは、その名の通り、より頭に浮かべてもらうこと
検討は、いざ買う前、契約前にあなたのブランドが頭に登ること
購入・契約はその名の通り、最後の支持・代弁は、ファンになってもらって、他の人に推薦・シェアしてもらうような行動です。

ステージ1:認知

ブランド認知

a) あなたが知りたいこと

あなたの(潜在的な)顧客は、あなたのブランドを覚えていますか?

b) KPI

トップオブマインド(TOM)ブランドの認知度

  • お客様が市場でのブランドのポジションをどう見ているか
  • 特定の業界やカテゴリーを思い浮かべたときに、お客様の頭の中に最初に浮かぶのはあなたのブランドでしょうか?

自発的なブランド認知

  • 知られざるブランド認知
  • これは、何のプロンプトもなく、あなたに言及した記事、ブログ、またはビデオかもしれません。

ブランド認知の促進

  • 刺激の後の気づき(ヒントや手掛かり
  • 視聴者があなたの製品やサービスについて言及したり、推奨したりすることです。

c) 測定方法

リサーチ

TOMとSpontaneous Brand awareness。

  • TOMや自発的な認知度を測定するには、プロンプトのない質問を使うべきです。例えば、「スマートフォン(TVチャンネル、チャリティなど)について考えるとき、どのブランドが頭に浮かびますか?
  • あなたのブランドについて最初に言及した回答者の割合から、あなたのブランドのTOM認知度がわかります(例:20%)。
  • あなたのブランドについて、必ずしも最初ではなく、促されることなく言及した人の割合が、あなたの自発的な認知度です(例:60%)。

ブランド認知の促進

  • 認知度を上げるためには、回答者にブランドのリストを提示し、どのブランドを聞いたことがあるかを尋ねる必要があります。
  • リストの中で自分のブランドを認識している人の割合が、促成栽培の認知度となります(例:80%)。

データ

  • は、日ごと、月ごと、年ごとに、あなたのウェブサイトにやってくる全体的なトラフィックを見て、そのうち何人があなたのウェブサイトのURLを入れて直接サイトに来ているかを見ます。これは、人々があなたのブランドを知り、認識していることを物語っています。
  • ブランド名を検索している人の数を確認してください。これも市場でのブランド認知度を示す良い指標となります。

ステージ2:親しみやすさ

ブランドの親しみやすさ

a) あなたが知りたいこと

購買に関わる様々な場面でブランドが思い浮かび、簡単に認識できるものになっているか?

ブランドの名前は知っていても、そのブランドが何をしているのか、何を作っているのかを知らない人もいるのではないでしょうか。これは、ブランド・アドボケイトを生み出すための最初のステップの一つであり、ブランドのパフォーマンスを測定するための素晴らしい方法です。

b) KPI

ブランドサリエンス(突出性)

  • ブランドサリエンスとは、お客様が購入する場面で、自社のブランドがどの程度考えられているか、注目されているかということです。

特徴的なブランド資産の強さ

  • ロゴタイプ、フォント、カラー、パッケージ形状、タグライン、ジングル、ブランドアイコン、製品など、ブランドを構成・表現する様々な要素。

c) 測定方法

リサーチ

ブランドサリエンス

  • これは、回答者に手がかりや属性のランダムなリストを提示し、各ステートメントからどのブランドを連想するかを尋ねることで測定できます。文章はカテゴリーによって異なるので、まず徹底的にリサーチする必要があります(すべての文章が購買場面に関連するはずです)。例えば、「手早くヘルシーなものを食べたいとき」(カジュアルダイニングレストランの場合)、「お金を払いすぎないとわかっているから」(スーパーマーケットの場合)、「写真がきれいに撮れるから」(スマートフォンの場合)、「プレゼントに最適だから」(チョコレートの場合)などが挙げられます。
  • また、ブランドサリエンスは自社ブランドだけでなく、競合他社のブランドも含めて測定すべきであることも重要です。

特徴的なブランド資産の強さ

  • 特徴的なブランド資産の強さは、回答者に特定のブランド要素を認識しているかどうか、またどのブランドから連想しているかを尋ねることで測定できます。

データ

親しみやすさを見るときの指標は、「直帰率」と「サイト滞在時間」の2つです。

  • これらは、あなたのサイトを訪れた人が、あなたが何をしているかを事前に知り、理解しているかどうかを理解するのに役立ちます。
  • この指標は、何人の人がサイトを直接検索してから離脱しているかを参照できるので、認知度の指標と結びつけるのにも適しています。
  • これは結局のところ、マーケティングキャンペーンにおいて、自社の製品やブランドをどれだけうまく伝えられているかを示しています。もし、コミュニケーションが不十分であれば、多くのダイレクトビジターがすぐに去ってしまうことが予想されます。

ステージ3:検討

ブランド検討

a) あなたが知りたいこと

あなたの(潜在的な)顧客は、あなたのブランドを買いたいと思っていますか?
あなたのオーディエンスのうち、どれだけの人が実際にあなたのブランドから買いたいと思っているのか。

b) KPI

販売台数

  • どれだけのアイテムを購入したか

販売額

  • どのくらい(金額)買ったか

購買意欲

  • これは、マーケティングメッセージとのインタラクション、ウェブサイトのエンゲージメント、人口統計、過去の購入履歴など、収集したデータを見ることでわかります。

c) 測定方法

リサーチ

  • あなたの製品やブランドの購入を検討しているかどうかを尋ねるだけです。

データ

  • ユーザーが別のページにアクセスしたり、「今すぐ購入」や「お問い合わせ」などの特定のボタンをクリックしたりするなど、ウェブサイト内のユーザーの行動を調べます。
  • これらの指標は、ユーザーがあなたのブランドや製品・サービスに興味を持っていることを示します。

ステージ4:購入・契約

ブランド契約・購入

a) あなたが知りたいこと

人々はあなたのブランドから実際に購入していますか?

b) KPI

販売台数

  • どれだけのアイテムを購入したか

販売額

  • どのくらい(金額)買ったか

c) 測定方法

データ

  • 販売数量と販売金額
  • 会社のデータを見る
  • ある期間の売上に影響を与えた可能性のあるすべての要因を知り、「ブランド要因」が他の要因(例:流通の拡大、新しい価格設定)と比較してどれだけ重要であったかを知ることは非常に重要です。
  • ex.)価格変更やブランド戦略の導入などの前後で、販売数量や販売金額の変化を測定する。

ステージ5:アドボカシー(支持・代弁)

ブランドアドボカシー

a) あなたが知りたいこと

あなたの顧客は、あなたのブランドを友人に勧めてくれますか?

b) KPI

Net Promoter Score (NPS)

  • 顧客が企業、製品、サービスを友人や同僚に勧める可能性の高さ。

ソーシャルメンション

  • 何人の人があなたのブランドについて言及しているか、そしてその言及の背景にある感情について

c) 測定方法

リサーチ

NPS

  • は、お客様にアンケートを取り、あなたのブランドを推薦する確率を尋ねます。シンプルな質問ですが、ブランドや企業としてのパフォーマンスを確認するのに役立ちます。

ソーシャルメディア・ステートメント

  • お客様のレビューやコメントをオンラインで収集する(当社ウェブサイト、レビューブログ、ソーシャルメディアプラットフォームなど

データ

NPS

  • ネットプロモータースコア(NPS)を計算するには、この質問で得られたすべての回答を見て、9~10点の人、7~8点の人、0~6点の人にグループ分けする必要があります。ここから、9~10点の人の割合と0~6点の人の割合を引きます。
  • 9-10をくれる人はプロモーター、7-8はパッシブ、0-6はデトラクターです。あなたはできるだけ多くの9-10が欲しい。

ソーシャルメション

  • NPSと同様に、ソーシャルメディア上でブランドについて言及している人の数を調べ、言及の背景にある感情(喜んでいるのか、怒っているのか)を見て、ブランドについて肯定的に言及している人の割合を計算します。
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著者・文責 (Author / Responsible for the text)

平松誠一 (Seiichi Hiramatsu)

NTTドコモ出身。在籍時は一貫して広告宣伝・マーケティングに携わる。 1996年NTTドコモを退社。独立後の現在、企業ブランディング支援会社の株式会社ベレネッツの代表取締役。
ドコモ時代は、その潤沢な広告予算で業界TOPを突き進むことができると思っていたところ、はるかに広告投資額の少ないNCC(新たに参入してきた携帯電話、ポケットベル業者)にボロ負けし、その結果から「これからの時代、ブランドの支持を得るには押し込むようなPUSH的戦術やマス媒体での広告戦術は効果なし」との認識を持つ。
以降はこれらの手法を反面教師とし、「引き寄せる」+「再現性のある」ブランディング+マーケティング事業に25年間以上携わっている。
重要なことは、ブランディングはロゴを作ったり、イメージチェンジをすることではなく、ターゲット層に刺さる認識を構築することだと考える。

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