コラム

企業ブランディングに"時間がかかる"は間違いだった - 顧客の認識を劇的に変える5つの心理トリガー

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「ブランディングには時間がかかる」

ブランディングは時間がかかる

これは、多くの企業経営者や担当者が抱いている固定観念ではないでしょうか。確かに、従来型のブランディング手法では、企業イメージの浸透や顧客認知の獲得に相当な時間を要するのが一般的でした。

特に、会社のロゴをリニューアルしたり、会社名まで変更しようとしたりすると、延々と時間が消費されることになります。

しかし、この常識は、もはや"過去のものなのかもしれません。

 なぜ従来型のブランディングは時間がかかるのか

 

従来型のブランディングが時間のかかるものとなっている主な理由は、以下の3つに集約されます:

  1. イメージ重視のアプローチ

相変わらずロゴを作ったり、WEBサイトのリニューアルをしたり、「見てくれ部分」に注力する会社は多いです。

  1. マス広告による認知度向上の限界

これも次年度の採用活動が活発になってくると多いのですが、BtoB企業のタレントを使った社名告知CMが始まります。タレントの人気は高まりますが、本当にその企業の理解度が高まるのか大いに疑問です。

  1. 顧客心理への深い理解の欠如

既存顧客ではなく、まだ顧客になっていない「見込み客」があなたの会社をどう思っているのか、どう感じているのかが肝心です。マイナスのイメージは持たれていませんか?誤解されていませんか?

特に、企業がよく陥る罠が「認知度=ブランド力」という誤った等式です。大手BtoB企業の例を見ても分かるように、潤沢な広告予算を投じて認知度を高めても、必ずしもブランドの支持獲得には結びつきません。タレントのCM制作に数千万、CM放送に億かけるのであれば、その100万倍効果的な浸透策はいくらでもあります。

でもなぜか、「うちの会社はあのタレントを使ってCMを流している」という自負心が先行してしまうことも多いです。

 心理トリガーを活用した新しいブランディング

 

では、どうすれば顧客の認識を短期間で効果的に変えることができるのでしょうか。

その答えは、「人間の深層心理に働きかける5つのトリガー」の活用にあります。これは、ベレネッツが25年・700社以上のブランディング支援を通じて確立された「T.R.U.S.T.理論」の核心部分です。

  1. 透明性(Transparency)

- 企業の誠実さと開放性を示す

- 顧客との信頼関係を構築する基盤となる

- 情報開示の質と量が重要

  1. 衝撃性(Remarkability)

- 市場での際立った特徴を作り出す

- 顧客の期待を超える驚きを提供

- 記憶に残る独特な体験を創出

  1. 独自性(Uniqueness)

- 競合との明確な差別化要素

- 模倣困難な価値提供

- 市場での独特なポジショニング

  1. 必然性(Significance)

- 顧客にとっての必要不可欠性

- 問題解決の決定的な要素

- 選択の必然性を生み出す

  1. 物語性(Tale)

- 共感を呼ぶストーリーの構築

- 企業価値の効果的な伝達

- 顧客との感情的つながりの創出

 

 実践的なアプローチ:時短ブランディング

 

これらの心理トリガーを効果的に活用する手法が「時短ブランディング」です。この手法の特徴は:

  1. 顧客の認識(belief)に直接働きかける
  2. 製品やサービスを変えることなく、顧客の思い込みを変革
  3. 短期間での成果実現を可能にする

例えば、ある製品の価格が「高い」という顧客認識に対して、その製品がもたらす長期的な価値や節約効果を明確に示すことで、「投資価値が高い」という新しい認識を構築することができます。

 

 成功の鍵:非広告型アプローチ

 

重要なのは、これらの心理トリガーを「押し付けない」ことです。従来型の広告やプロモーションではなく、顧客が自然に気づき、共感できる形で価値を提示することが重要です。

これは、ベレネッツ代表の平松がNTTドコモ広告宣伝担当者時代に学んだ最も重要な教訓です。いくら大量の広告投資を行っても、顧客の心に響かなければ意味がありません。

ブランディングは、もはや「時間がかかるもの」という固定観念から解放される時期に来ています。適切な心理トリガーを活用し、顧客の認識に直接働きかけることで、短期間での劇的な変化を実現することが可能なのです。

重要なのは、単なるイメージチェンジではなく、顧客の深層心理に響く本質的な価値を見出し、それを効果的に伝えることです。それこそが、現代のブランディングに求められる真の姿なのかもしれません。

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