代表ダイアリー

手術で血を出さない総合病院(本当の差別化)

投稿日:2017-10-13 更新日:

from ベレネッツ代表 平松誠一

差別化

差別化をして本当に勝てるのですか?
そんな声もよく聞きます。

逆に差別化すれば、レッドオーシャンの
この市場でも勝てる、という声も聞きます。

ただ、この「差別化」という言葉に
あまりとらわれると、すべきことを
見逃します。

無理やり差別化しても超ニッチ
なってしまい、見込み客が
かなり減ります。

例えば、私が顧客先企業で
新事業の企画ワークショップを行うと、
「それって欲求を持っている人
ほとんどないですよね」
という企画案が出てきます。

つまり、100万人に1人みたいな
ものです。

無理やり「差別化」を考えると
そうなるのです。

差別化とは、競合とは全く別の
ことをすることではなく、
今やっていることを、光の当て方を
変え、差異性を際立たせる、という
ことです。

これこそブランディングなのです。

アメリカにある総合病院。

「血を出さない手術をする」という
ブランディングを行いました。

結果は?

血の出ない手術

 

差別化に成功し、患者がアメリカ全土から
集まったそうです。

 

ここに書いてあるように血を出さない手術
=Bloodless Medicine & Surgeryを全面
に打ち出した病院が、
アメリカ・ペンシルベニア病院。

 

病気になり、誰でも手術が必要だと思えば、
「血は出る」=「つらい」と
イメージしてしまいます。

さらに宗教的なこと、年齢的なことで、
普通の手術が耐えられない患者もいます。

 

そこで打ち出したのが「血の出ない手術」です。

これは何も画期的なことではなく、
血が出ない手術の手法の集合体を
「Bloodless Surgery」と呼んでいるのです。

 

実際に患者の具体的な質問に答えるページも
ありますが、かなり詳細な質問に対して
「Bloodlessで大丈夫」という回答をしています。
血の出ない病院

質問者の中には遠方の人や、高齢の家族を持った
子供の質問もありました。

今では、このBloodlessという手法は全米に
拡がっており、ウリにする病院も増えています。

 

最初にスタートしたペンシルベニア病院は、
我々企業が行うべき差別化ブランディング
そのものなのです。

 

  1. 見込み客にとっての欲求・恐れ・フラストレーションは何か?
  2. その欲求に対するこちらの提供価値は何か?
  3. すべての人に理解できる言葉で(体験価値が分かる)見える化
  4. 浸透策

 

これって、どの会社でもできることなのです。

差別化をすることは、「特別な誰もやっていない、
全く新規のこと」を行うことではなく、
「競合もやっているけど、光が当たっていない、
かつ、見込み客の欲求を解決すること」を
行うということです。

もちろん浸透策はあらゆる顧客接点で
行うことは言うまでもありません。

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