ビジネスネタ

デジタルなネットショップにアナログな温かさを。

投稿日:2010-11-24 更新日:

ファッションはトータルのコーディネイトが大切である。上下の洋服、靴、バッグ、時計、アクセサリー…すべて同じブランドでそろえればある程度の一体感は出るかもしれない。

しかしブランドによってはラインとして網羅していないものもある。そんなとき、自分の好きなものでコーディネイトした結果、バラバラな印象になってしまったら…。ひとつひとつは洗練されたブランドでも台無しになってしまう。想像すると恐ろしく、何とか避けたい状況だ。

そんなとき、無意識に利用しているのが雑誌のコーディネイトではないだろうか。ファッション雑誌はターゲットの選定が明確だ。トータルのコーディネイトをグラビアで紹介していることも多い。人によっては「この雑誌と自分は感性が似ているから、この雑誌に載っている商品なら信頼できる」と思っていることも多いかもしれない。

女性には「カリスマショップ店員」も人気である。「一緒のものが欲しい」と思う先には、「この人のセレクトするアイテムなら絶対外れがない」という安心感があるのだろう。

ELLEは世界43カ国で刊行されている女性誌である。世界各国から届く最新ファッション情報やコレクション速報のほか、感度の高いビューティ、グルメ、 インテリア、カルチャーを紹介し、ファッションにうるさい世界中の女性の指示を集めている。

そんなELLEのオフィシャルサイトは「エルショップ」というネット通販を併設している。ELLEの編集者や優れた目を持つバイヤーがセレクトした様々なブランド・アイテムが掲載され、まさに雑誌の雰囲気そのまま、といった雰囲気。スタイリッシュで洗練されたグッズの並ぶページは、見ているだけで自身のアイデンティティが満たされるようだ。

このままでも充分に利用する価値のありそうなエルショップだが、同社はそれに安心して販促を怠ったりはしない。

1つが、編集者やバイヤーによるコーディネイト提案だ。最前線で流行を追い続けるプロの感性を、自分のファッションに取り入れることができる。ユーザーにとって選ぶ大きな基準となるだろう。さらに「コーディネイト」として提案することで、嫌みなく顧客単価をあげることができる。

「かわいいワンピースを買うけれど、これにあわせる靴とバッグは何?」
ショッピングの楽しく、難しい疑問である。的確な提案はユーザーにとっても嬉しい。

さらに1月から6月までの半年間、会員の中から選んだ30人に手書きのメッセージを添え名店のスイーツを送った。プレゼント、サプライズ、手書きのメッセージ、そして嬉しい特別扱い…どれも女性が大好きなものだ。

デジタルなネットショップはともすれば「自動販売機」的な冷たさがある。そこにアナログ的な暖かさをプラスすることで、ユーザーはより大切に扱われていることを感じ、満足を得るだろう。それは幸せな記憶として残る体験だ。

計画を上回る売り上げを出しているのも、こうした「女心」を理解しているからだろう。
たかが女心、されど女心。もしターゲットが女性なら、こうした細やかな配慮をしてみてはどうだろうか。

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