ビジネスネタ
プロフィットセンターとコストセンターとは?
投稿日:2018-05-14 更新日:
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一昔前、選択と集中という言葉が流行っていたころ、
プロフィットセンターとコストセンターという言葉
もよく使われていました。
日本企業が全体的に調子が悪かった時代、
多くの企業で「いかにコストダウンを行うか」だけ
に血道を上げていた時代があったのです。
ちなみにプロフィットセンターとコストセンターの
定義について、ネットで検索すると様々でてきます
が、できる限り「対」の文章にしてみると以下の
ようなものであると思われます。
◆プロフィットセンター
企業において利益を生み出す部門。
収益と費用の両方が集計されて、収益から費用を
差し引いた利益を極大化することを目標とする。
つまり企業の利益に責任を持つ。
◆コストセンター
企業において利益を生み出さない部門。
費用が集計されて、費用の極小化を目標とする。
つまり企業の費用に責任を持つ。
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一般的にコストセンターというと、
総務・人事部門、経理部門、研究開発部門、
(企業によっては)製造部門などを指すよう
ですが、勝手な解釈で「コストセンター」に
されて苛烈なコストダウンを強いられた部門
はたくさんあります。
ただ、例外がありました。
営業部門です。
営業部門はプロフィットセンターに位置づけ
られていていた(現在でもそうですが)ので、
簡単に言えば、企業の中で「デカい顔」を
していたのです。
でも、賢明なみなさんなら、
企業の部門をプロフィットセンターとコスト
センターに切り分けることの「おかしさ」を
なんとなくでもお分かりですよね。
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企業の利益というのは、まずは売上を上げな
ければ生まれません。
でもそれは、営業が契約を完了した時点で
生まれるのではなく、契約後、お客様に商品や
サービスを提供してお客様に満足していただいて
はじめて「完了」し、その時点でようやく売上
が“本当に”計上されたことになり、その中で
利益が生まれてくるのです。
この観点から言えば、営業が契約を完了した
時点では、まだ本当の売上にはなっていません。
営業が獲得した契約をしっかり履行する部門が
なければ、契約不履行で、返金や損害賠償問題
になって、利益どころか「損」になってしまい
ます。
そう、企業に「コストセンター」なんてない
はずなのです。
企業の改革を行う上で、わかりやすい説明の
ためにやむを得ず使う場合は、「やむを得ず」
を明確にした上で使わないとダメですよね。
企業は全ての部門が利益最大化という目標の
ために一体となって頑張る必要があって、
その中で、コスト(費用)をどのように抑えて
いくかを考えていく必要があります。
今日はここまでにします。
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