営業部門、マーケティング部門に所属しているビジネスパーソンは、さまざまな形で自社商品や自社サービスを展開しているマーケットの情報を得ていると思います。
顧客、展示会、セミナー、ネット情報・・・
しかし、その情報は御社の商品戦略、販売戦略に本当に役に立っていますか?
本日は、本当に役に立つマーケット情報を得る方法の1つを公開したいと思います。
それは、
マーケットシェア1~3位(マーケット規模が大きい場合は~5位)までの企業と『意見交換』を行うことです。
「そんなことは展示会やセミナーがあったときなんかにやっている」
「競合企業に話をしにいくなんてできない」
「相手は大企業。とても相手にしてくれない」
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そんな声がたくさん聞こえてきそうですが・・・
展示会やセミナーでの立ち話や短時間のやりとり程度では、こちらの聞くことに話を合わせてくれることはあっても本当のことは言ってくれません。
また、競合企業だから話ができないという考えはできる限り早く改めるべきです。なぜなら「競合」企業は「協業」企業になりうるからです。
さらに、相手との企業格差があるから話が聞けないという考えも、できる限り早く改めるべきです。
大企業も同じくマーケット情報がほしいのです。このため、企業規模に関係なく、他社との意見交換は積極的に行おうというスタンスの企業が多いです。
ただし、御社がただ聞きに行くだけのスタンスでは展示会やセミナーと同じような感じになってしまいます。
どうすればよいのか?
これから、質の良いマーケット情報を得るために、実際に、どこの誰にどうやってアポをとって『意見交換』をやるのかについて、具体的なやり方をお教えします。
まずはアプローチ先です。
アプローチ先
①できる限り大企業(自社商品・サービスが属するマーケットのシェア1~3位)
※御社がマーケットシェア1~3位の場合は、自社シェアの順位以外のシェア上下3社(マーケットが大きい場合は5社)
②部門としては開発部門、役職としては課長以上
※できれば部長。担当課長、担当部長はNG
①の理由
「人モノ金」があって、競争に勝つために多額の費用をかけてマーケット情報を常に集めていて、集めた情報が良質だからです。
②の理由
販売部門(営業部門)やマーケティング部門ではなく開発部門なのは、アポ取りのハードルが比較的低いからです。
課長以上(できれば部長)なのは、マーケット情報を販売(営業)やマーケティング部門と共有しているからです。
どんなことにも例外はありますが、担当課長、担当部長がNGなのは、マーケットのことを知るポジションではないことが多いからです。
なお、開発部門へのアプローチが失敗した場合は、次善策として、アプローチした開発部門の方にお願いをして、事業企画や事業推進部門を紹介してもらい、紹介を受けた部門に改めてアプローチするとよいです。
①②を踏まえた上で、リスト集めとしては次の方法があります。
アプローチリスト集め
a.商品名orサービス名 開発部 部長or課長 で検索
b.企業 技報(技術報告書)で検索して、技報の論文からリストアップ
⇒技報はメーカー系大企業の多くがサイトで公開してます。
論文の中に部署、役職、場合によっては顔写真までのっているのでよいです。
なにをやっているのかも論文にまとめてあるので予習もできます。
bの例:日立評論
http://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/2017/01/2017_01_00_visionaries_5.pdf
アポどりの際のコツとして、大企業の大代表からTELをかけるのはできる限りやめて、少し手間ですが、アポをとりたい人の部署がある拠点の代表番号を調べてかけた方が門前払いをくらう可能性が格段に低くなります。
企業名 部署名 電話番号で検索すると調べやすいです。
長くなりましたので、どんな内容でどうやってアポをとり『意見交換』するのかについては、“中小企業が質の良いマーケット情報を得る方法とは?その②”でご説明したいと思います。